皆さんは古木大咲氏という経営者をご存知でしょうか?
古木大咲氏は不動産事業を展開する企業の代表を務めているのですが、これまでの不動産事業とは異なる新たなビジネスモデルを展開していることで注目を集めています。
具体的にどのようなビジネスモデルで、何が新しいのでしょうか?
また、古木大咲氏はどうやって新しいビジネスモデルを生み出すことができたのでしょう?
今回は古木大咲氏が受けたインタビューを基に、古木大咲氏が経営する企業や、古木大咲氏が目指している目標についてご紹介していきます。
古木大咲氏や、事業に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
目次
古木大咲氏の会社がIPOしたときのインタビュー
日本経済の今を東京証券取引所アローズスタジオからインターネットTV、地上デジタル放送で毎日ライブ発信しているストックボイスが、古木大咲氏の動画を公開しています。
古木大咲氏はIPOを果たした時と、東証一部に上場した時の2回インタビューを受けていました。
まずはマザーズ上場時のインタビューからご紹介していきましょう。
動画:https://www.youtube.com/watch?v=06Nv9jWoHHA
インタビューでは、まず古木大咲氏が代表取締役を務める会社の事業説明を行いました。
事業説明では、従来の不動産企業とは異なるモデルで土地・アパートを販売しており、一貫してサービスを提供できることを紹介しています。
特にアプリやWebサイトからアパート経営に関する問い合わせが月間800名程度あるという実績も発表され、インタビュアーの方も驚きの声を挙げていました。
また、アプリを活用することで土地のマッチングからアパート経営のサポートまで一貫して行える環境・システムを構築しています。
古木大咲氏は、インタビューの中で従来のアパート経営との違いについて触れていました。
例えば、従来のアパート経営では土地を持っていることを前提に、アパートを建設して運用する流れが一般的だったのですが、古木大咲氏の会社では土地を持っていない、年収1000万円程度のサラリーマンをターゲットに、アパート経営を身近なものにした仕組みを作り上げていったのです。
このような仕組みに対してインタビュアーの方は新しいビジネスモデルが構築されていると感心しています。
また、インタビュアーの方から新しいビジネスモデルを考えついたきっかけについて問われると、古木大咲氏はリーマンショックが転機になったと語っています。
当時、古木大咲氏の会社では、従来の不動産会社と違う点はネットで集客していたところだけで、不動産を売るモデルに関しては従来のままでした。
しかし、リーマンショックによって在庫が売れなくなってしまい、経営難に陥ってしまったのです。
その時に、在庫リスクがないビジネスモデルを思いつきました。
不動産会社なのに物件を持たないというビジネスモデルは、他の不動産会社からも注目を集めています。
事業の強みを紹介している時に、システムエンジニアがクラウドを運用し不動産ビジネスを行っているということを説明しました。
この説明を受けてインタビュアーの方はまるで不動産会社ではなくIT企業だと述べています。
古木大咲氏自身も、不動産会社ではなくIT企業だと認識して事業を展開していると語っており、不動産業界にはなかなか見られないようなスピード感も、IT企業だからこそだと言えるでしょう。
最後に古木大咲氏は業績について、クラウド運用で在庫リスクもない新しいビジネスモデルにより、人件費を増やさなくても利益を上げられると語っており、今後は時価総額1000億円を目指していると語っています。
インタビュアーの方も、不動産ビジネスで無借金経営を行っているのはこれまでに見たことがないと述べていました。
確かに、古木大咲氏が新たなビジネスモデルを形成するまでは不動産会社が在庫を持っていることは当然でした。
しかし、リーマンショックの影響で物件が売れなくなると次々に不動産会社が倒産していったのも事実です。
古木大咲氏は二度と同じような経営難に陥らないためにも、新しいビジネスモデルを築き上げていったのです。
IPOでは公募価格が1,870円だったものが初値で3,615円を記録しかなり期待値が高かったことが分かります。
古木大咲氏の会社が市場変更したときのインタビュー
古木大咲氏の会社はマザーズから東証一部へと1年経たずに市場変更しています。
その時のストックボイスの動画をご紹介しましょう。
動画:https://www.youtube.com/watch?v=j-cdXSoeeXA
まずは事業内容について説明し、どのような事業を展開しているのか詳しく解説しています。
この時に実績も述べているのですが、アプリの会員数は10万人以上、そしてオーナーの数は996名にも上っていることが分かりました。
また、アプリをインストールし、会員登録を行って好きな営業マンを指名するとチャットで相談でき、土地の紹介からアパート建築、アパート経営のサポート、確定申告までアプリで行えると説明しています。
一貫性という点で特化しており、インタビューの方も不動産関連アプリでワンストップな運用が行えるのはなかなか見られないと驚いていました。
事業の強みに関してはアドテクを活用したネット集客により、1アクションあたりにかかるコスト(CPA)を1件につき約2万円にまで抑えている点を述べ、さらに累計実績や約10万人にも及ぶ個人投資家の会員組織も挙げていました。
IPO時のインタビューでは会員数は特に発表されていませんでしたが、今回は事業の強みにも入っているため、恐らく上場から市場変更が行われるまでの期間で会員数も大きく上昇したのではないかと考えられます。
しかも、上場から市場変更が行われるまで1年も経っていません。
それほどの短い期間で実績を挙げているため、非常に優れたビジネスモデルを形成しており、魅力に富んでいると言えるでしょう。
事業展開に関して、アパートメント事業の他に上場してから事業を進めている4つの事業について説明がありました。
4つの事業を見たインタビュアーの方は、どの事業も政策やトレンドに則っていることに気が付きます。
古木大咲氏も政策やトレンドを意識し、さらにインターネットとつながることで新しい事業展開を行っていると語っていました。
不動産業界では「不動産テック」という言葉が使われるようになってきてはいるものの、まだアナログな部分も多く、古木大咲氏は自らのビジネスモデルで不動産業界を変えていきたいと述べています。
また、ユーザーの利便性と企業のリスクヘッジを兼ね備えたモデルの構築も目指しているようです。
さらにインタビューの最後で、古木大咲氏から3つの目標が語られました。
- 配当性向を30%に引き上げる
- 最低でも2020年12月期までに営業利益・経常利益で100億円突破を目指す
- 時価総額2000億円を目指す
3つの目標はあくまでも通過点であり、より上を目指していくと古木大咲氏も答えていました。
かなり大きな目標ですが、古木大咲氏が考案した新しいビジネスモデルなら突破することも難しくないでしょう。
配当性向が上がれば株主への還元も高まるため、より注目を集めることになります。
IPOから東証一部上場までのインタビューでわかること
IPO時と東証一部上場時のインタビューをまとめてご紹介してきましたが、今回のインタビューで分かったことがいくつかありました。
古木大咲氏が運営する企業の本質
古木大咲氏がインタビューの中でも述べていたように、不動産会社と似ている事業に取り組んでいるものの、本質はIT企業であることが分かりました。
不動産会社はインターネットが普及した2000年代であっても、アナログなやり方で土地や物件を販売したり、アパート経営の管理を行ったりしていました。
しかし、古木大咲氏は現在の企業を立ち上げる前から、不動産とインターネットの親和性に気付いており、実績を挙げていたのです。
ITを主体にクラウドやIoTを活用することで、不動産販売のムダを省くことができたと言えるでしょう。
もしも古木大咲氏が不動産会社として認識しながら事業を展開していれば、上場までさらに時間が掛かってしまったのではないかとも予想できます。
オーナーと不動産会社、どちらも得をするビジネスモデルになっている
古木大咲氏が運営するIoT・デザインアパートメント運営会社は、オーナー側はもちろん、土地を販売する不動産会社にとっても得になるビジネスモデルということが分かりました。
従来の不動産売買は2次流通モデルが採用されており、非公開の土地をデベロッパーが買ってオーナーに転売する方法でした。
しかし、この方法だと中間マージンや二重課税の問題からどうしてもオーナー側の負担が増えてしまうのです。
古木大咲氏の新しいビジネスモデルなら、1次流通モデルを採用しており、直接オーナーと土地をマッチングさせることで中間マージンが発生せず、二重課税の問題もなくなるため負担が軽減されます。
そうなると不動産会社側に不利益が被ってしまうのでは?と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、土地代金に加えて仲介手数料も手に入ります。
また、アプリには10万人以上の会員が登録しているため、不動産会社側もアプリで土地を販売した方が売りやすくなるのです。
古木大咲氏の会社は、土地をマッチングさせるまではほとんど利益が出ないものの、その後のアパート建築から管理受託で利益を得ているため問題ありません。
このように、オーナーと不動産会社、そして古木大咲氏が運営する会社まで得をする仕組みなのです。
古木大咲氏は不動産業界で新たなビジネスモデルを構築させ、革命を起こした人物です。
設立わずか9年で株式上場させ、さらに1年も経たない内にマザーズから東証一部に市場変更しています。
今後の古木大咲氏の経営手腕も気になるところです。