昨年、データ改ざん問題で話題を集めたTATERU(タテル)では、株価も大きく値を下げてしまいましたが、現在は若干波があるものの、横ばいの推移を保っています。
そんなTATERU(タテル)ですが、子会社であるインベストオンラインの譲渡に遅れが生じているようです。
そこで今回は、5月に入ってからのTATERU(タテル)の株価や動向、掲示板・SNSの反応などをご紹介していきます。
また、同時に社名変更されたTATERU bnbについても詳しくご紹介していくので、TATERU(タテル)が気になる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
TATERU(タテル)の子会社であるインベストオンラインの譲渡に遅れが生じている!?
まずはTATERU(タテル)の子会社であるインベストオンラインの譲渡に関する新たな発表がGW前に見られました。
新しく発表された内容をご紹介する前に、まずはインベストオンラインの譲渡についてご紹介していきましょう。
インベストオンラインの株式譲渡に関するニュース
3月29日にTATERU(タテル)から、取締役会の中でTATERU(タテル)が保有していた連結子会社であるインベストオンラインの全株式を株式会社ジャパンインベストメントアドバイザーに譲渡することを決め、株式譲渡契約を締結させたことが明らかになりました。
詳細は以下のリリースを確認して下さい。
株式を全て譲渡するということは、連結子会社ではなくなり、ジャパンインベストメントアドバイザーに権利が渡ることになります。
TATERU(タテル)にはいくつか連結子会社が存在していますが、経営的にも順調だったインベストオンラインが譲渡されるということで、投資家の間ではかなり話題を集めていました。
株式譲渡が行われた理由としては、経営環境の急激な変化によってインベストオンラインの今後の発展について検討していた時に、ジャパンインベストメントアドバイザーから株式取得の打診があり、企業価値が向上すると考え、譲渡に至ったと書かれています。
基本合意書の締結は3月18日に行われており、契約締結は29日、そして株式譲渡の実行日は4月5日に設定されていました。
しかし、インベストオンラインの譲渡は4月5日に行われず、現在もまだ引き伸ばしされている状態になっています。
インベストオンラインの譲渡が延期された理由は?
GW前となる4月26日に、TATERU(タテル)から再び情報が公開され、その中でインベストオンラインの株式譲渡実行日を延期する旨が記載されていました。
なぜ、TATERU(タテル)は株式譲渡の実行日を延期したのでしょう?
公開された内容には株式譲渡の延期理由も記載されていました。
それを見ると、これまで株式譲渡実行に向けて協議を進めていたのですが、クロージング条項に伴う協議や確認に時間がかかってしまったと書かれています。
ただ、今回の延期によって2019年12月期の連結業績に影響が出る可能性もあるので、投資家の中には心配する声も挙がっていました。
ジャパンインベストメントアドバイザーはどんな会社?
株式譲渡先となるジャパンインベストメントアドバイザーとはどのような会社なのでしょうか?
株式会社ジャパンインベストメントアドバイザーは、オペレーティング・リース事業を主軸にM&Aアドバイザリーや不動産投資事業、金融ソリューション事業などを手掛けています。
2006年に設立された会社で、現在はマザーズ(証券コード:7172)への上場を果たしています。
東京に本社、大阪に支社を構えており、グループ会社には株式会社日本證券新聞社や株式会社ジャパンM&Aアドバイザー、JPリースプロダクツ&サービシイズ株式会社などがあります。
業績推移は2015年以降右肩上がりになっており、業績面から見ても成長している企業だと言えます。
ジャパンインベストメントアドバイザーではメディア関連の事業にも携わっているため、インベストオンラインの株式取得を打診したのだと考えられます。
現時点で詳しい情報や進展状況などは発表されていませんが、これまでの進捗を見る限り、株式譲渡が白紙になるようなことはないと考えられるでしょう。
GW明けの株価の推移について
今回発表されたタイミングは4月26日の大引け後ということで、次の日からGWの10連休に入ってしまい、株式市場での動きはありませんでした。
では、GW明けの株価の推移はどうなったのでしょうか?
ここからはGW明けの株価推移についてご紹介していきます。
GW前の株価推移
GW前の株価推移を見てみると、4月18日に一度289円の高値を出し株価も急騰するかに思えましたが、その日のうちに株価は下がり、結局終値は270円となりました。
その後、2日かけて上がった株価は次の日から下落していき、4月25日の段階で終値267円となっています。
この間、特に良いニュースも悪いニュースも出ていなかったため、このような株価推移になったのだと考えられるでしょう。
4月26日はインベストオンラインの株式譲渡延期が公開されましたが、15時過ぎに発表されたため実質的には特に影響が出ることもなく、265円で終わっています。
GW後の株価推移はどう変化した?
GW明けは5月7日の火曜日からスタートしましたが、この日は市場全体がGW明けということもあって買い傾向が見られやすい日でした。
一方、TATERU(タテル)の株価を見ると、26日よりも4円値を下げた261円となっており、買い傾向には入らなかったことが分かります。
ただ、悪影響があったかという点についてはあまりなかったように感じられます。
恐らく投資家たちの間でもここは慎重に動いて様子を見るべきだと判断したのでしょう。
翌日8日の終値も257円で前日より-4円となっています。
株価が上がる可能性は?
現在は株価がほぼ横ばい、若干下落の推移を見せていますが、今後TATERU(タテル)の株価が上がる可能性はあるのでしょうか?
まず、そもそも今回のインベストオンラインの株式譲渡の遅れはあまり株価に影響はなかったものと考えられます。
さらに、インベストオンラインの譲渡は中止になったわけではなく、あくまでも延期となっています。
もしインベストオンラインの譲渡が中止だった場合は、その分TATERU(タテル)にキャッシュが入らないため、株価はさらに下落していた可能性はありますが、延期になっているので近いうちに株式譲渡が行われる可能性は高いです。
なお、現在のボリンジャーバンドを見るとバンド幅が狭まっており、膠着状態にあると言えます。
何かしらの情報が入れば溜めていたエネルギーが放出され、大きな値動きとなって表れる可能性は十分にあります。
掲示板やSNSなどの意見から業績に与える影響を考えてみました。
GW前に発表されたインベストオンラインの株式譲渡延期やGW後の株価推移など、投資家やTATERU(タテル)の株価が気になっている方はどのような反応を示していたのでしょうか?
ここからは、掲示板やSNSなどの意見・反応を見つつ、業績に与える影響などを考察していきます。
インベストオンラインの株式譲渡延期に関する意見
在庫不動産が売れ資金調達が出来、一方民泊に事業展開。
そんな中、この子会社の使い道が出来、10億円の売却損失まで出して処分する必要性が無くなったのかも。
と言うポジティブな解釈をしたくなります(笑)
引用元:https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1835618/2cbf9cbe41201ab89304ab3e7bf1a720/108/866
JIAにとっては良い買い物の評価だったんだけどなぁ
まぁこちらとしては焦って売る必要は無いと思うけどね
引用元:https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1835618/2cbf9cbe41201ab89304ab3e7bf1a720/108/867
株式譲渡の延期ということもあってマイナスな意見が多く見られるかと思いきや、ポジティブに受け止めている方も少なくありませんでした。
インベストオンラインを売却することで約10億円の特別損失が発生する可能性があり、インベストオンライン自体売上が悪かったわけではないため、このようなポジティブな意見も出てきたのでしょう。
2019年12月期の業績にも影響を与えると予測されているため、できればインベストオンラインの株式は保有しておいた方が良いのではないかという考え方もあるようです。
結局売れなかった?
売らなかった?
どっちなんだ。
引用元:https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1835618/2cbf9cbe41201ab89304ab3e7bf1a720/108/869
先方PTSでストップ安
他社の子会社を買うどころじゃなくなった!?
TATERUも無理して売る必要なくなった!?
のかも?
引用元:https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1835618/2cbf9cbe41201ab89304ab3e7bf1a720/108/872
今回の延期を受けて、本当は売れたのにTATERU(タテル)側があえて売らなかったのではないか?という考察する投稿も見られました。
先程も述べましたが、十分な利益を得た状態でしっかりと売上貢献をしている子会社を売ることはただ損失につながってしまうだけです。
JIAはこんなに売られると、TATERU子会社の株式取得延期したことも怪しく見えてしまう。取得価額まですでに決まっていたのに延期するなんて本当に何かあるのかもな。。
— ぐりもどり (@gurimodori) 2019年5月8日
TATERU(タテル)はそれほど株価への影響は見られなかったものの、ジャパンインベストメントアドバイザーの株価は発表後大きく下落しており、4月26日時点で2,701円の終値だったのが、5月8日時点で終値1,846円にまで下がっています。
約1,000円近くも下落しているため、この下落と延期情報が関連しているのではないかと考える方も見られました。
実際、この延期は期限が決まっているものではないため、いつ株式譲渡が実行されるかは分かりません。
そのためこのような考察が上がったのだと考えられます。
GW明けの株価に関する意見
続いて、GW明けに見られた株価に関する意見をご紹介していきましょう。
多分…。200円割れは、しそうな感じだね。
残念だが仕方ない。
引用元:https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1835618/2cbf9cbe41201ab89304ab3e7bf1a720/109/173
TATERU 1435
悪材料で急落した後の強烈リバウンドは狙う価値アリ。板読みと分足を駆使して戦え!https://t.co/sDmkj2cuZ4— ミミロル@兼業トレーダー (@mmrrto41) 2019年5月7日
現在株価が徐々に下落していることから、200円割れにまで到達してしまうのではないかと示唆する声が挙がっています。
2019年3月11日に付けた最安値が221円だったので、もしも200円割れするのであれば年初来安値の記録を更新することになります。
ただ、もし年初来安値まで行ったとしても、その後に大幅なリバウンドが発生する可能性を秘めているといった意見も見られました。
株価が下がればその分業績にも影響は出てくると考えられますが、逆に再び株価がリバウンドによって反発すれば業績にも良い影響となって表れる可能性はあるでしょう。
TATERU bnb(タテルビーアンドビー)社が社名変更、今後の事業方針について考える
2019年4月25日に、TATERUの子会社の1つであるTATERU bnb社が社名変更を行い、「株式会社TABICT」としたことを発表したことはご存知でしょうか?
TATERUのホームページでも、子会社TATERU bnb社名変更のお知らせとして、下記のように発表しています。
株式会社TATERU(本社:東京都渋谷区/代表取締役CEO:古木大咲/証券コード:1435)の子会社である株式会社TATERU bnb(本社:東京都渋谷区、代表取締役:大城崇聡)は、本日付で「株式会社TABICT」(以下TABICT社)へ社名変更することをお知らせします。
引用元:https://corp.tateru.co/news/press/21036
今回のこの社名変更により今後の事業方針はどのように変わっていくことが考えられるでしょうか?
社名変更した理由は?
そもそも会社が名前を変更するということは、会社の看板を変更することと等しいです。
TABICT(旧:TATERU bnb)が社名変更したことにより、元々TATERU bnbと認識していた会社がTABICTと新しい名前となるので、違和感を覚えることもあるでしょう。
社名変更した理由としては様々あるのではないかと考えられますが、これまで大手企業も社名変更を行ってきたことからTABICT(旧:TATERU bnb)に馴染むのも時間の問題と考えられます。
しかし、今回なぜ社名変更をする必要があったのでしょうか?
会社の看板である社名を変更する理由としては、これまで提供してきたサービスやブランドをより前面に出すために変更したり、ブランドの名称を一本化するためだったり、事業内容の変化に伴って社名を変更する会社もあります。
今回のTABICT(旧:TATERU bnb)への変更は、より提供するサービス内容を分かりやすくするための変更だったのではないでしょうか?
事業内容としては、行っているサービスなどの変更はないことから、「新しい旅をつくる」ことからブレずに事業を進めていくための社名変更なのではないかと考えます。
TABICT(旧:TATERU bnb)の意味とは?
TABICT(旧:TATERU bnb)の持つ意味から、今後の事業方針について考えてみましょう。
ICTは、「Information and Communication Technology」の略称となっており、通信技術を利用したコミュニケーションを示しています。
このICTにより、旅を便利にかつ新しいものにできるとしており、TABI(旅:たび)とICTが組み合わさってできる「BIC」には「Best in Class」という意味も含んでいることから、これまで以上のサービスを提供するための決意表明ともとれます。
最新のIT技術を用いたサービスを展開しているTABICT(旧:TATERU bnb)では、今後より良いサービスを提供していくための社名変更をしたのではないでしょうか?
今後の事業方針としても、これまで培ってきた事業をより進化したものへとしていくことが考えられます。
TABICT(旧:TATERU bnb)への社名変更とともに、提供しているサービス名もTRIP PODへ変更されているのです。
このTRIP PODはアプリで簡単にスマートホテルの経営が可能となるサービスで、コンサルタントへ相談しやすいようにチャット機能も有しています。
現在はまだ機能開発中となっていますが、アプリで土地を選び、土地にホテルを建設するところまでしっかりとサポートしてくれるサービスとなっているので、今後も訪日旅行者数の増加や宿泊施設の不足から事業が発展していくことが考えられます。
ここまでTATERU(タテル)の子会社であるインベストオンラインの譲渡の延期から大型連休となったGW明けの株価の推移について、さらには掲示板やSNSから見える業績に与える影響、TATERU(タテル)子会社のTABICT(旧:TATERU bnb)の事業方針について考えてきました。
子会社の譲渡遅延や子会社の社名変更などと様々なことが生じていたこともあり、株価の推移や世論から業績をみていきましたが、TATERU(タテル)は株価が低迷していますが、業績に対して割安感が強いことは確かなので、中長期的に見れば株価は上昇するのではないかと考えられます。