TATERU(タテル)は、顧客の預金残高データを改ざんする大きな問題を引き起こしました。
これをきっかけに多くの人がTATERU(タテル)に対して信用を失う結果に陥ってしまったのです。
株価にも大きな影響を及ぼし、株主たちの間でも大きな波紋が広がりました。
大きく下落してしまった株価を見て、不安に感じたという人もいることでしょう。
しかしそれまでの好業績を見ると、今後の復活にも期待できる部分があり、TATERU(タテル)の株を購入したいと考えている人ももちろんいるはずです。
現在TATERU(タテル)の株を購入したいと考えている人の中には、テンバガーを目指したいと考えている人もいるのではないかと考えられます。
一方でここ直近のリリースでは配当予想の修正や株主優待制度の廃止が発表されています。
これらの決定によってTATERU(タテル)の株価に大きな影響を与えることが予想されています。
今回は、TATERU(タテル)の決算から分かることや倒産のリスクはあるのか、今後はどのような事業に力を入れていくのか、これから株価がどのように動いていくのかご紹介していきましょう。
TATERU(タテル)の現状や今後の動向が気になるという人はぜひ目を通してみてください。
目次
2019年12月期第1四半期の決算が発表。結果は60億円の赤字。更に株主優待の廃止。今期無配に。
TATERU(タテル)が発表した2019年12月期第1四半期の決算では、約60億円の赤字だったということが判明しました。
当該状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義が存在しておりますが、当第1四半期連結会計期間末の資金残高の状況及び今後の資金繰りを検討した結果、当面の事業活動の継続性に懸念はなく、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
一方で、2019年3月末の時点では、預金が約97億円あったことや今後の資金繰りを考えた結果、すぐに倒産する可能性は極めて低いと思われます。
そのため、ゴーイングコンサーン(GC)注記は記載されませんでした。
2019年12月期通期の業績見通しに関しては、市場の動向や顧客の動向を踏まえた結果、合理的な損益の予測が難しいとして開示されていません。
TATERU(タテル)は配当予想の修正を行い、株主優待は廃止される
2019年12月期第1四半期の決算の結果からTATERU(タテル)は、取締役会で配当予想の修正と株主優待制度の廃止を決定しました。
ではなぜTATERU(タテル)は、配当予想の修正と株主優待制度の廃止を決定したのでしょうか?
ここでは、その理由について解説していきます。
しかし、現状を踏まえて考えた結果、中間配当予想と期末配当予想を無配に修正することが決まったのです。
これは、これからの業績の動向を踏まえて考えられたものになっています。
このような対応はTATERU(タテル)にとっても苦渋の決断だったと考えられます。
それでも現状を加味して考えれば、ある程度事前に予測できた結果とも言えます。
また、株主優待に関しても廃止することを決定しました。
株主優待は、株を保有しているメリットを実感できるポイントであるため、株主にとっては株主優待があるかないか重要なことだと言えます。
これまでTATERU(タテル)では、100株以上保有している株主に対して株主優待を実施していました。
しかし、今回の件を受けて株主優待の廃止も決定されたのです。
TATERU(タテル)の株主優待は、3,000円分のQUOカードがもらえるとして人気を集めていました。
配当予想はどのように修正されたのか
TATERU(タテル)は配当予想の修正を行っています。
では、どのような修正がされたのかを見ていきましょう。
TATERU(タテル)は、前期の実績で第2四半期末は5円00銭、期末は0円00銭となり、年間で5円00銭の配当がある予定でした。
しかし、今回の配当予想の修正によって、配当金は年間で0円になってしまいました。
TATERU(タテル)は、現状を踏まえた結果このような対応を取ることにしました。
株主の中でも、現状の経営状況を見ると仕方ないとする見方が大勢を占めます。
想定外といえるものではありませんので、直ちに株価に悪影響を与える可能性は低そうですが、注視していく必要があると思います。
一時期はかなりのペースで成長していた企業なので、この配当予想の修正によって影響を受ける株主は少なくないと考えられます。
また、オーナーにとってもTATERU(タテル)の業績や動向は気になるポイントになるのではないでしょうか。
赤字の大部分は販売用不動産の売却における損失が大きく、倒産のリスクはなさそう。
TATERU(タテル)が先日発表した2019年12月期第1四半期の決算では、約60億円もの赤字を計上しているということが判明しました。
それに伴って、前述したような配当予想の修正や株主優待制度の廃止といった対策を行うと決めました
続いては、この赤字は何が原因になっているのか、TATERU(タテル)が倒産してしまうリスクはあるのかということについて見ていくことにしましょう。
60億円という赤字の原因はどこにあるのか
2019年12月期第1四半期の決算では、TATERU(タテル)の赤字が60億円にも上ることが判明しました。
この金額を見て驚いたという人も少なくないでしょう。
赤字になってしまった原因として考えられることの1つに、主力事業としていたアパートメント事業の営業活動を自粛したということが挙げられます。
全く営業活動をしていなかったというわけではありませんが、広告活動も自粛していたので影響はとても大きいのではないかと考えられます。
それだけではなく、販売用不動産の一括売却に係る損失額31億9800万円が計上されているという点も60億円の赤字を生み出した原因になると考えられるでしょう。
この損失額が赤字の中に含まれていることから、事業自体の赤字というわけではなく、今回の問題を解決するために一時的に生まれた赤字だと言えます。
このことから、TATERU(タテル)の赤字の原因は、営業活動を自粛したこと、販売用不動産の一括売却を行ったことだと言えるでしょう。
TATERU(タテル)は倒産してしまう可能性があるのか?
TATERU(タテル)の顧客の預金残高データを改ざんという大きな問題は、様々な場面で大きな波紋を呼びました。
中には、TATERU(タテル)が倒産してしまうのではないかと考えるような人もいます。
確かにこのように大きな問題を引き起こし、営業活動も自粛をしているのであればそのように思われても不思議ではありません。
また、TATERU(タテル)の成約数の推移を見ても大幅に減少していることから、良くない方向へと動いているのではないかと考えることができるので、倒産する可能性を懸念するという人が出てくることは当たり前だと言えます。
しかし、TATERU(タテル)はまだ十分なキャッシュを保有しています。
今回の販売用不動産の一括売却は、当面のキャッシュを確保するためだと思われます。
今後のTATERU(タテル)の動向を確認していきながら、株価などもリサーチしていく必要があるでしょう。
すぐに倒産する危険性はなさそうなので、テンバガーにとっても目が離せない案件になりそうです。
TATERU(タテル)のオーナーや株主にとって、TATERU(タテル)が倒産してしまうリスクがあるのかどうかはとても気になる点ではないかと考えられます。
現時点では、すぐに倒産してしまうという状態ではないと言えるため、ひとまず安心して大丈夫でしょう。
しかし、今後TATERU(タテル)がどのような方向性へと変えていくのかが分からないため、確実な答えをここで出すことはできません。
TATERU(タテル)のオーナーや株主のみなさんは、自分自身でも情報をリサーチし、TATERU(タテル)の動向を探っていく必要があるということになるでしょう。
アパートメント事業は営業活動を自粛、今後はスマートホテル事業やRobot Home事業に注力していくのか。
決算に関して考察してきましたが、ここからは今後の事業内容について考えてみましょう。
上記でもご紹介したように、販売用不動産の売却による損失が大きく、現在は所有している不動産自体も数が少ないような状況となっています。
そんな中でTATERU(タテル)が主力事業として取り組んでいたアパートメント事業は営業活動を自粛することを発表しました。
営業活動を自粛するということは、これまで土地の売却とアパートの建設する数が以前に比べて大幅にダウンし、売上がほとんどなくなってしまうことを指しています。
2019年3月末時点でオーナー数は2,338名で管理戸数は26,200戸に上るため、TATERU(タテル)のアパートメント事業は今後しばらく管理業務が中心になってくることでしょう。
売上が下がってしまえば、経営も悪化するのではないかと考える方も多いかと思いますが、TATERU(タテル)では以前よりアパートメント事業以外の事業展開も行っています。
どのような事業があるのか、事業内容などをご紹介していきましょう。
Robot Home事業
Robot Home事業は、より快適で便利な居住空間にすることを目的とした、IoTデバイスの開発・製造を取り扱う事業です。
例えば、「セントラルコントローラー」は部屋の中に設置されたIoTデバイスや家電をつないでセントラルコントローラーから一括で管理・操作したり、チャットを使って管理会社やオーナーに問い合わせたりすることができるデバイスです。
現在では壁付けタイプが開発されており、インターホンと同じ役割も担ってくれます。
参考URL:https://www.robothome.co.jp/news/article/20995/
1台で様々な役割をこなせる、利便性の高いデバイスです。
他にも、オートロック式で解錠方法をアプリやテンキー、ICカードなどから選べる「スマートロック」や、窓に取り付けるだけで開閉や不審な揺れがあった時にスマートフォンへ異常を知らせてくれる「タグセキュリティ」、照明のオン・オフはもちろん、照明の色や照度を自由に設定できる「スマートライト」、温度や湿度の状態をいち早く把握し、ワンタップで快適な環境を作り出してくれる「ネイチャーセンサーリモートコントローラー」などがあります。
スマートホテル事業
スマートホテル事業は子会社の株式会社TABICT(旧:TATERU bnb)が「TRIP POD」という名前のサービスで提供しています。
スマートホテルは既に福岡市内に22施設配置されており、京都の四条大宮にも「MUSUBI HOTEL」という名前でホテルを開業しています。
こちらの事業もアパートメント事業と少し似ていて、土地のマッチングから建設、管理サポートまで一貫して提供している事業です。
近年は「民泊」という言葉が一般的になってきており、海外観光客からも人気の高い施設になってきています。
そんな民泊経営を支えてくれるのが、このスマートホテル事業なのです。
スマートホテルでもIoTデバイスを駆使したシステムを構築しています。
例えば「チェックインパッド」は宿泊者台帳記録やパスワード情報の取得、キーの発行など、チェックイン機能を主に行うためのデバイスです。
しかも多言語対応(日本語・英語・中国語・韓国語)なので、海外観光客の利用者を受け入れられます。
さらに、「TRIP PHONE」と呼ばれるスマートフォンを宿泊者に無料で貸し出し、周辺の美味しいお店の紹介から予約、交通機関の案内なども簡単に行えるようになっています。
細かなユーザーのニーズに対応できる新しいIoTサービスと言えるでしょう。
今後、Robot Home事業とスマートホテル事業を中心に事業展開を行っていく可能性は高いです。
特にスマートホテル事業は、近年のトレンドでもある民泊を取り入れたサービスになっているので、ますます力を入れていくと予想できます。
発表から一夜明け、市場はストップ安を回避。今後の動きについて予想してみた。
5月13日の大引け後に決算が発表され、翌日14日は前日の終値より70円下落した180円からスタートしました。
始値から年初来安値を記録することになりましたが、その後は反発で株価は上昇し、ストップ安を回避しています。
今後、株価はどのような動きを見せていくのでしょうか?
SNSや掲示板などの意見も参考にしながら考察していきましょう。
TATERUの優待廃止は好材料ですよ。優待目当てで集まった株主(6309名→61725名)に支払うコストがなくなったのでこれは赤字企業にとっては大きなプラス。
高配当狙いではなく無配転落した株を狙う。めちゃくちゃなロジックに見えるがこの勝率は高い。
— Solo⤴︎ (@Shu55952817) 2019年5月14日
1435 TATERU
無配当や優待廃止でS安覚悟してたのでとりあえず良しと— みっか (@MikkaBozzzzzzz) 2019年5月14日
流石に底で自社株買いは出来ないだろ。
ちょいちょい戻したら始めるよきっと。
それで市場はどう判断するか。
もしかしたらそのタイミングでアパートオーナーへの対応が無事に終わったと報告もあるかもしれない。
引用元:https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1835618/2cbf9cbe41201ab89304ab3e7bf1a720/109/1234
今後の展開難しいね。悪材料が出ない限り、下がらないと思うが、次の決算で営業活動開始について触れられているかがポイントかね。
引用元:https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1835618/2cbf9cbe41201ab89304ab3e7bf1a720/109/1591
SNSや掲示板などの反応を見ると、14日の株価は年初来安値からのスタートとなりましたが、その後は反発を受けて上昇し、終値208円まで戻しています。
その状況を読み、今回の決算発表で悪材料が全て出尽くし、あとは上がるしかないと考え、前向きに捉えている意見が多数見られました。
特に、ストップ安を覚悟していた方も多かったためか、思ったより下がらなかったと感じられたのでしょう。
その一方で、今後の株価予想に対しては大きく上げることは難しくても、少しずつ値を戻していくのではないかと期待している声が見られました。
ポイントとなってくるのは、どういったタイミングでアパートメント事業の営業活動が再開されるのかという点だと考えられます。
アパートメント事業の営業活動再開の発表が入れば、株価の上昇も期待できるでしょう。