不動産投資を考えた時に、多くの方は銀行などの金融機関から融資を受けることになります。
基本的に不動産物件とても大きな買い物だという認識が強いため、現金のみで購入するというケースは少ないので、自己資金と融資のバランスを考えながら購入するということになるのです。
しかし投資初心者の場合は、利回りや物件という目先の条件にしか目を向けることができずに、融資を戦略的に活用しようという考えまで至りません。
今回は、これから不動産投資を始めようと思っている方が融資を戦略的に活用していくための必要なノウハウをご紹介しましょう。
融資とは何なのか
融資は、銀行や金融機関から不動産投資に必要なお金を借りることです。
銀行や金融機関によって金利や返済する年数、保証人の有無、融資額などの条件が異なります。
それだけではなく、どのような人にお金を貸すのかという基準も融資先によって異なるということを覚えておかなければいけません。
また、不動産投資という側面から見てみると、融資の金利や返済年数などによって、利益や収益性、投資効率が変化するということも頭に入れておいた方が良いでしょう。
不動産投資を成功させるためには、このような融資の特徴を把握しておくことも重要なポイントになります。
物件よりも融資戦略を先に考えることが重要
不動産投資初心者の場合は特に当てはまりやすいのですが、物件を何よりも先に選ぼうとする傾向があります。
ネットなどで物件を探し、不動産業者に問い合わせ、物件に関する質問をします。
そして、不動産投資の意思を決定しようとするのです。
不動産投資の意思決定をした後に、融資について考え始めるというケースが非常に多くなっています。
しかし、お目当ての物件が見つかってから融資先を決めようとしてしまうと、他の人に買われてしまわないかが気になってしまいます。
そのような状態になってしまうと、銀行や金融機関をよく検討しないうちに融資先を決め、物件の購入を急ぐことになってしまうでしょう。
物件選びも不動産投資においてはとても重要なポイントなので、蔑ろにすることはできません。
ただし、融資で自分自身がどのくらいの金額を借りられるのかということを知っていなければ、融資を活かした投資計画は立てることができなくなってしまいます。
そのため、物件よりも融資戦略を先に考えることが重要だと言えるのです。
融資を戦略的に活用するためには
融資を戦略的に活用し、より有意義な不動産投資を行うためにはどうしたら良いのでしょうか?
融資を戦略的に活用するポイントを2つご紹介していきましょう。
借りる順番をリストアップする
不動産物件を1棟だけではなく、複数所有したいと考えている場合は、融資先の銀行や金融機関の順番を意識することが重要になります。
融資をしている銀行や金融機関はいくつもありますが、借りられる場所から借りる方針では、最初の不動産物件を購入してからの投資拡大が難しくなります。
不動産投資は、中長期的な戦略が重要になる投資方法です。
融資枠を最大限に活用して融資をしてもらうためには、不動産投資に関する借入を最初に行い、比較的借りやすい住宅ローンは最後に借入を行った方が良いでしょう。
ただし、既に住宅ローンを支払っているという方の場合は、借り上げ返済をする必要はありません。
金利や返済年数を考える
金利はできるだけ低く、返済はなるべく早くしたいと思う方が多いはずです。
例えば、5,000万円の借入をした場合を想定してシミュレーションしてみましょう。
5,000万円の借入で、金利が1%、返済期間が20年だった場合は、年間の収益が30万円になります。月々2.5万円ということになるのです。
5,000万円の借入で、金利が3%、返済期間が35年だった場合は、年間の収益が150万円になります。月々12.5万円ということになるのです。
返済期間を短くする場合は、毎月の返済額は増え、月々の収益は少なくなります。
しかし、返済期間が短くなるため、完済した21年目以降は大きな収益を手にすることが可能になるでしょう。
返済期間を長くする場合は、1年目からそれなりの収益を得られるので、数年で頭金を取り戻せる可能性が高くなります。
それだけではなく、キャッシュフローが蓄積することによって、2棟目以降の資金調達もしやすくなることが予想できるのです。
融資は、ただお金を借りるだけではありません。投資をしていくための戦略に大きな関わりを持ちます。そのため、融資を戦略的に活用することを意識した方が良いでしょう。
不動産投資をするためには、融資が必要になります。
しかし、融資に関する知識を持っていなければ、失敗してしまう可能性が高くなってしまうでしょう。
そのため、不動産投資をスタートしようと考えているのであれば、大きな差が出る銀行や金融機関の融資に関する情報も集めることをおすすめします。
よく計画を立て、プロと相談しながら不動産投資を進めていった方が良いでしょう。