株式会社日本大学事業部を知っていますか?学校法人日本大学が全額出資する日本大学の関連会社です。
しかし、どういった活動をしているのか、細かな情報を知らない人は多いでしょう。
理事長との関係性やどういった役割を持っているのか、様々な疑問点に迫り、日本大学事業部について理解していきましょう。
株式会社日本大学事業部とは
株式会社日本大学事業部の経営理念は、「母校と日大人の強い“絆”による“夢の共有”の実現へ」です。
共有する夢とは、大学や大学で学んでいる生徒、大学で働いている教職員、大学を卒業していった生徒たちと育む社会が幸せになることです。
そのためにも、株式会社日本大学事業部は強い絆でそれぞれを結び付け、喜びや安心安全、明るい未来を作り上げることができるように、支援を行っているのです。
このことから、株式会社日本大学事業部は日本大学に通っている生徒や教師だけではなく卒業生まで多くの人たちを幸せにするための活動に取り組んでいることが予想できます。
株式会社日本大学事業部の代表取締役を務めているのが出村克宣氏で、日本大学大学院 工学研究科 建築学専攻だった経歴を持っています。
主要取引先は日本大学で、事業内容としては下記の通りです。
- 保険代理店事業
- 教育、研究支援
- 学生生活支援事業
- キャンパス環境管理事業
- 人材サービス事業
- その他事業
理事長との関係性は
株式会社日本大学事業部となると、理事長との関係性について知りたいと感じる人もいるでしょう。
関係性を知るためには、株式会社日本大学事業部が設立した背景を見ると一目瞭然です。
アマチュア相撲界の第一人者でもある日本大学第12代理事長の田中英壽氏が理事長に就任した翌年に株式会社日本大学事業部の開設準備室が設置されました。
その後、日本大学内の公募によって社名が決まり、2010年1月に株式会社日本大学事業部として設立したのです。
「大学が株式会社」と聞くと不思議に感じる人も少なくないでしょうが、実は大学の収入減を確保するために株式会社を設立することはよくあることで、早稲田大学や慶應義塾大学、明治大学などの大学にも、子会社があるのです。
それと同様に日本大学にも株式会社日本大学事業部が設置され、日本大学に大きく貢献しています。
田中英壽理事長がいなければ、株式会社日本大学事業部は作られなかったと言っても過言ではないでしょう。
日本大学事業部の新役員選任について
日本大学事業部は、自社の清算に向けて、臨時株主総会並びに取締役会で専任され4名の新役員が選任されたことを発表しました。代表取締役の田中康久及び取締役の園部洋士は、日本大学事業部の業務全般の精査が必要なことから、日本大学内に設置した外部調査チームの調査委員の中から選任されたとのことです。
代表取締役 田中 康久(弁護士)
取締役 園部 洋士(弁護士)
取締役 飯田 晋平(公認会計士)
監査役 石田 有司(公認会計士)
日本大学の中の役割
株式会社日本大学事業部が日本大学内でどんな役割を果たしているのか気になる人もいるでしょう。
役割は、株式会社日本大学事業部の経営方針を見ると理解できます。株式会社日本大学事業部では以下のような経営方針があります。
- 事業を通じて日本大学の教育や研究の発展に貢献する
- 日本大学の事務業務の効率化
- 日本大学のサービスの質をアップさせる
- 教育や研究、知財や施設、人材といった日本大学の資産を有効活用することで審議事業の発展に貢献する
- 日大事業部で得た収益を日本大学に還元する
- 日本大学学生のニーズに合ったサービスでキャンパスライフを充実させる
- 地域社会や校友と連携する
- 社会的責任を重視して説明責任を果たせる経営に努める
どの経営方針を見ても、日本大学の発展に注力していることが分かります。
そのためにも、経営理念にもあるように“絆”を大切にしており、夢の共有を果たすために事業を行っているのです。
売上や活動内容
大学に通っている生徒や教師、地域社会などの幸せを実現するため事業を続けている株式会社日本大学事業部ですが、売上や活動内容はどうなっているのでしょうか?
売上について
日本大学だけではなく、多くの大学に株式会社が存在していますが、日本大学の売上は驚くべき数字です。
2014年12月⇒約13億円
2016年⇒約44億円
2017年⇒約69億6000万円
このように急成長しているようですね。
早稲田大学や慶應義塾大学、明治大学ではそれぞれ20億円から30億円を推移しているため、驚異的な高さであると分かるでしょう。
その売上高は6年連続で増収増益となり、黒字決算を続けています。
他の大学では赤字転落している子会社もあるため、その違いは歴然でしょう。
活動内容について
株式会社日本大学事業部の活動内容について見ていきましょう。
なぜ、驚異的な売上高を見せているのか、活動内容を探ることで分かってきます。
「もしも」の時のために保険は大切です。
日本大学の安心安全のために保険商品やサービスが展開されているのですが、以下のようなサービスが展開されています。
日本大学学生生徒等総合保障制度
海外旅行保険
海外留学保険
国内旅行保険
レジャー保険
自動車保険
海外旅行保険
海外留学保険
国内旅行保険
レジャー保険
自動車保険
火災保険
医療保険
弁護のちから(日本大学教職員総合保障制度)
大学生活を有意義にするための保険だけではなく、プライベートの安心安全を守れるような旅行に関する保険もあります。
教職員向けの保険も充実しており、働く側としても安心でしょう。
教育や研究をより活性化させるためのサポートです。
- デジタルメディアの制作、管理
- 教育のための備品販売やリース
- オリジナル教材の企画製作、販売
- 受託研究費管理
学生が学校で楽しく幸せに過ごせるためのサポートを行っています。
- インターネット通販
- ゼミやサークル活動の合宿案内
- 自動販売機の設置、管理
- 貸衣装事業
- 合宿免許支援
などを実施し、充実させるための努力をしています。
大額をより楽しく安全に過ごすためにはキャンパス内の環境管理も大切です。
- 保安警備の設置
- 清掃
- 緑地管理
- 設備メンテナンス
- 食堂の運営
- 購買部の運営
- ケータリング
などを実施して、施設の運営をするだけではなくコスト削減にも取り組んでいます。
人は財産と日本大学事業部では考えています。
- 保育所や託児所の運営
- 図書館業務
- 人材管理や給与計算などの事務代行
- 広報
といった日本大学で働いている人たちが働きやすいと思える環境を作り出すためにも貢献しています。
日本大学に通っている生徒や教職員に向けての不動産支援も実施されています。
- 学生寮の運営管理
- 大学施設貸出紹介斡旋
- 下宿やアパートの斡旋
- 駐車場運営管理
などとなり、学生たちが住みやすい環境を整えてくれます。
大学でのイベントを成功させるためのサポートも行っています。
- 講演会やオープンカレッジ
- 学生や教職員向けの研修委託
- 催事の企画、運営
といった様々なイベント開催に向けて、日本大学事業部が持っているノウハウを最大限に活かして手助けしてくれます。
日本大学事業部では、2021年5月からは、オリジナルグッズを販売するためのECサイトを開設し、オリジナルグッズの販売に注力しています。
サイト内では、
- 記念品やお土産に最適なオリジナル商品を販売
とあり、入学・卒業の際の記念品や部活・サークルの遠征のお土産などのシーンでの活用を期待しているようです。
採用活動・求人情報
株式会社日本大学事業部では、ホームページに採用活動の内容や求人情報も掲載しています。現在、株式会社日本大学事業部としての採用活動や求人情報に関しては掲載されていないため、募集していないということでしょう。
しかし、日本大学の方では一般職の採用試験内容や付属高等学校、中学校教員採用適正検査、藤沢小学校教員採用選考試験などの採用情報が掲載されています。
まとめ
「日大事業部」とも呼ばれている株式会社日本大学事業部では、様々な事業を通じて日本大学に貢献しています。
売上高は他の大学と比較するとその差が大きく、日大事業部が得た収益を日本大学に寄付することで、留保できる仕組みです。
今や日本大学の発展には欠かせない存在となっている日大事業部ですが、その功績は日本大学の理事長を務めている田中英壽氏が事業部を設立することを決めなければ作り上げることができなかったと考えられます。
株式会社日本大学事業部の今後の成長を期待しながら注目していきましょう。